こんにちは、船長です。
今回は、プレジャーボートにどハマりした人向けに、超エキサイティングな釣りについて書きます。
釣り人なら一度は憧れるであろう、大海原を海遊する赤身魚。
ひとたび掛ければ、ドラグをジャージャー鳴らしてロッドは大きく曲がり、時には長時間ファイトになることもある獲物のマグロや強烈なダッシュを見せるカツオの出会い方について説明します。
この記事は、こんな方にオススメ。
・カツオ・マグロを狙いたいが、どのように探せばいいかわからない方
・近海の釣りからステップアップして更に沖の魚を釣りたい方
・回遊魚を追うための最低限の船のスペックが知りたい方
はじめに
カツオやマグロなどの回遊魚を釣るためには、ただただ沖に出ればいいだけではありません。
最低限のボートスペックと経験が必要です。
ボートスペックに求めるものは、主に安全に沖に出るためのもの、広大な海から回遊している魚を探し出すためのもの、弾丸のように泳ぐ魚に追いつくためのものです。
次に、必要な経験値は安全に帰ってこれられるための海況を読む力です。
回遊魚を追うために必要なボートスペックと経験値
ボートスペックについて
まず、最低限必要なボートスペックに関しては以下の4点
・キャスティングレール
キャスティングレールがないと、猛スピードで到達したナブラにいち早くアプローチできないことと、レールがない状態でのキャスティングは海に転落する危険があるため必須の装備。キャスティングゲームは、一瞬が勝負。安定してキャストできる環境は絶対に必要です。
・21フィート以上の走破性を兼ね備えたボート
極端に小さなボートだったり、船底の形状がV字になっていなかったりする和船のようなタイプの場合、波を切りにくく沖に出られる条件がかなり限られます。また、想定外に荒れた海となった場合、荒天航行の余裕度がなくなります。
・20ノット以上出せる動力(目安)
常にではないですが、特にカツオを追いかける場合にボートのトップスピードは大事で、時には20ノットでも追いつけないような速さでベイトを追っている群れもいるくらいなので、動力には余裕があればあるだけいいと思っています。
・水温計
ナブラを見つけると言う点においては、最も大事な装備になります。詳しくは後述しますが、ベイトが集まる潮目を見つけるための大きな武器になります。通常は魚探のオプション装備としてつける場合が多いのかと思いますが、高級な装備ではないと思うのでつけておいて損はないです。キャスティングゲームやりたい人ももちろん、その他の釣りでも大活躍するので、ボートや魚探購入時に絶対につけておくことをオススメします。
続いて、あったら尚良いと言ったところについて思いつくところを記載します。
・航行中に泡を噛まない振動子
よく走ると魚探が魚の反応だらけになってしまうような方はいませんか?巡航中に振動子の設置箇所に泡が噛んでしまい、音波が阻害されている影響でそのようなノイズだらけの反応が出てしまうのですが、ナブラを探す過程で、まとまったベイトの反応を逃してしまう要因となるため、可能であれば改善しておきたいところです。
・キャスティングスペースの確保
キャスティングをする場合、ロッドを振りかぶるスペースが必要になります。ジギング等のバーチカルな釣りとは違いなるべく広いスペースを確保することで、振りかぶった際のルアーの絡まり等を防止できます。一見、ボート自体を大きくしなければいけないように思えますが、ロッドスタンド等の置き方を工夫することで大きなスペースを生み出せます。
・無線
一緒に沖に出る友人や繋がりのある方は、無線を使って連絡を取り合うことで広大な海を効率よく探索できます。キャスティングゲームを極める人は必ず持っている装備であり、もしもの時の通信手段にもなるため安全面でも有効な装備になります。
・レーダー
ナブラに群がる鳥、つまり鳥山を見つけるためのレーダーです。多くの場合、鳥山は目視で見つけることになりますが、巡航中常に360°全範囲に気を配ることがかなり困難なのと、鳥山というものは突然発生する(見えるようにな状態になる) 沖にいるボートの位置も把握できる等、使い方次第でいろいろな情報が手に入りそうですね。こちらは私は使ったことはありませんが。
・ソナー
かなりの高級装備になってきます。もちろん私も装備していません。魚探が真下の探索に対して、ソナーは船の周囲どの辺りにいるのかが見えます。通常、群れが沈んでしまった場合や水面に出切らないような場合には目視ではなかなかアプローチが難しくなるのに対し、これがあると幅を利かすことができるようになります。そうは言いつつも通常のプレジャーボートには装備している人はかなり稀で、なくてもキャスティングゲームは成立します。
経験値について
マグロやカツオを狙うとなると、必然的に安全を確保するための経験値が必要です。
この釣りは、地平線が見えなくなるような海域にくり出すことが多くなるため、仮に天気が荒天した場合はすぐに戻ることが困難となります。
このため、ある程度の経験を積んだ上で、自分の船の限界を知っていることが必要だったり、その海域の特性を理解し海況を読む経験値を持った上で挑戦すべき釣りなのかなとと思います。
基本的に出航は風での判断になると思いますが、特殊な例もあります。
例えば、カツオ、マグロがいる黒潮の潮目は海流の速さゆえ、凪の日でも潮目上だけ荒れているという場合があったりします。そのほかには、陸は天気が良くても、沖の釣り場は積乱雲がいて予報に反しかなり荒れているなど、、
そのため、普段より少し余裕を持った見方や一歩先を読んだ判断をしないといけなかったりといったこともあります。
こう言った経験はなかなか近海の釣りでは経験しないので、初めて遠くに出るときは気をつけてください。
プレジャーボートの出航判断については、こちらを参考にしてください↓
ナブラの探し方
ここからが本題になります。
ポイントのあたり付け
回遊魚といえど、大方あたりを付けることができます。
まず把握しなくてはならないのは、マグロやカツオの海遊ルートである黒潮の位置を把握しなくてはなりません。
黒潮が大きく蛇行している海域もあったりと、常に一定の位置に流れがあるわけではありません。
出船する前に、しっかり確認する必要があります。
出船日に黒潮が遠ざかってしまい、マイボートで航行できる距離にない場合は、可能性が薄いかもしれません。なので、黒潮の接岸具合に大方の予想を立てて出船日を決めておくといいかもしれまえん。
私がよく参考にしているのは、YOUTUBE等で確認できる、黒潮予測です。黒潮の本流や枝(反転流等)が沿岸に近いときそれらの地域では爆発的な釣果が期待できますので、そこを狙って出撃計画を立てることをおすすめします。
お天気アプリのWindy等でも、海流を確認できるのでいろいろなものを活用してみてください。
※出典:神奈川県水産技術センター 海況図データベース
実際の黒潮の位置は、海上保安庁のHPや水産関係のHPにて確認ができます。
岸に黒潮が接岸した時が狙い目です。
上記の画像のように1月など水温が低下する季節は、トンボマグロが多いかもしれませんね。
キャスティング対象の魚がいなくても、魚探で大物の反応がないか確認しておくと空振りの確率が減ります。
潮目と鳥を探せ
ポイントのあたり付けができたら、その潮目の方向を目指して出航します。
黒潮の海況速報の中には、前章で示した図のように水温が書かれているものがあります。黒潮は基本的に周りより水温が高い暖かい海水の流れになっていることがわかると思います。
出航したら、水温計の変化を見逃さないように注視し、0.1℃でもいいので水温の変化のある箇所を探ります。
水温の変化がある箇所には、うっすらでも潮目があるはずです。
その潮目沿いを辿っていくとナブラに出会えるかもしれません。
潮目は一つではなく、ミルフィーユみたいになっているので、見つけた潮目がダメならさらに沖に出て、次の潮目を探します。なるべく濃くてはっきりして温度変化の大きい潮目がチャンス大です。
飛んでいる鳥の数の変化や、感じる風の温度変化等あらゆる状況の変化に対して、敏感になってください。
温度変化の大きい潮目では、潮が強くぶつかっている可能性が高く、その潮目上だけ海が比較的荒れていることもよくあります。このような場合は、魚に出会うという意味では大きなチャンスの場合が多いです。
その地点で入念に周りにナブラがないか、波間にギラっとしたフィッシュイーターが見えないか、魚探にベイトの反応がないか、鳥山が周りにないかを確認することが重要です。
このような観点で海に出ることで、比較的高い確率でナブラに出会えると思います。
ナブラを探す時に重要なことは、船長だけでなく、他のメンバー含め全員で探すことです。
探し方のコツは以下の記事で詳しく書いています。
まとめ
この記事では、カツオ・マグロキャスティングを始めるために最低限必要なボートスペックとポイントのあたり付け、海へ出てから頼りにする指針を紹介させていただきました。
いかがでしたでしょうか。
広大な海から回遊魚を探し当てるのは、かなりハードルが高いように思えるかもしれませんが、
これを読んで、環境さえ整っていれば必ずナブラには遭遇できるようになるはずです。
もしこの記事を読んで、本当に釣果が得られた、効果を感じたと思った方いらっしゃれば、気軽にコメントいただけると嬉しいです。
タックルの揃え方などの記事も併せてお読みください。
それでは、また。
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