【船外機のお勉強 ♯1】船外機の特徴と仕組み

オフショア

こんにちは、船長です。

今回から何回かに分けて船外機についての基礎知識についてまとめていこうと思います。

この記事(シリーズ)は以下のような方にオススメ
・これからボート(船外機艇)を購入する方で失敗したくない方
・船外機の寿命を延ばしたい方
・船外機のトラブルに対応したい方

はじめに

初心者だった私が初心者に宛てて説明する船外機の基礎説明になります。お詳しい方に言わせると当たり前のことかもしれませんが、前提は上記の通りです。

マイボートを購入して約2年が経ちましたが、ボートというものは船外機(エンジン)が命です。今まで、エンジンが海で停止しかけたこと、実際に停止して釣りに行けなくなったこともありました。

私は船を中古購入(エンジンも中古)し、これまで大なり小なり半年に1度くらいのスパンで船外機の故障を経験しました。その度にいろいろな意味で不安にかられました。

以下の写真は、購入当時の船外機の写真です。
素人目にはそこまでオンボロなエンジンには見えませんよね?。。

何も知識のなかった私は、みてくれだけでエンジン(船)を選び購入しました。
海という劣悪な環境下で使用するエンジンなので、そんなに古くなさそうなエンジンでも故障が多発することが往々にしてあるということを知っておく必要があります。

自分である程度の知識を持っていることは、良い船外機の購入に繋がり、安全な航海を可能とし、さらには安心な釣りへと繋がっていきます。

2年間いろいろなことがあり、数カ所のマリーナさんにお世話にった経験からですが、マリーナに購入〜メンテナンス、修理等に至るまで全てを丸投げにはできないと感じました。

なぜなら、マリーナに頼ると最悪騙されたり、余計な出費を被ることになるからです。

無責任なマリーナもあれば、一生懸命やってくれるけどいまいち経験が豊富そうじゃないマリーナもあります。中には経験豊富で、お金を持っていない僕たちにも豊富な経験値で持って対応してくれる優秀なマリーナさんもいます。

言いたいことは、僕のようなサラリーマンアングラーを相手にしてくるようなマリーナさんは当たり外れが大きいということ。これが現実だと思います。

そして、それを見抜くためにも自分がある程度の知識を持って対等な立場で会話できるスキルを身につけている必要があると感じています。

前置きが長くなりましたが、そのような背景から同じような境遇でボートを持つ方に向けて、少しでも知識の武器を持ってもらい、安心な釣りに繋げていただくことがこの「船外機のお勉強シリーズ」の目的になります。微力ながら経験して学んだことをお伝えできればと思います。

船外機の特徴について

釣りで使われるボートの多くは主に以下の3つの推進方法が採用されますが、今回はその中でも小型部レジャーボートに多い船外機に着目して説明していきます。

引用先https://www.tohatsumarine.co.jp/faq/#:~:text=%E8%88%B9%E5%A4%96%E6%A9%9F%E3%81%AF%E3%80%81%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3,%E3%81%AE%E3%81%8C%E8%88%B9%E5%86%85%E6%A9%9F%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

船外機(アウトボード・エンジン)

そもそも船外機とはエンジンとドライブユニットの両方が外側についているものを船外機と呼びます。

<メリット>
・同馬力で比較するとコンパクト
・船外にエンジンユニットがあるため船内スペースを有効に使える(釣り人には最大のメリット)
・比較的静か
・エンジン自体が比較的安い(一般人からすれば高いけど…)
・エンジン換装や修理の費用が比較的安い

<デメリット>
・使用後は水洗いが必要
・比較的寿命が短い
・燃料費が高い(免税軽油と比較するとさらに)
・盗難の可能性がある
・乗船中のトラブルに対しては手が届かない場合が多い

船外機の仕組み

船外機は一般的なエンジンとドライブユニットが一体となった構成となっています。

エンジンカバー側の上部にエンジンが収まっており、そこで発生させた動力をプロペラ側にドライブシャフト、ギア等を介して伝え、推進力をえる仕組みになっています。

エンジンを回すための3要素といえば、「良い混合気」「良い圧縮」「良い点火」です。

「良い混合気」を作るのは、吸気システムと燃料システムです。きれいな空気を吸い込んで、きれいで適切な量の燃料が適切なタイミングで混合され圧縮→燃焼します。

「良い圧縮」を得るには、ピストンが動くだけでなくシリンダー内の気密性が保たれる必要があります。そのために、ピストンリングで密閉度を確保したり、細かな傷や摩耗からシリンダーを守るエンジンオイルが必要となります。

「良い点火」を作るのはスパークプラグと元気なバッテリーです。

次にエンジンで発生させた回転エネルギーは、ピストンと繋がっているクランクシャフトから、ドライブシャフト、ギアを介してプロペラシャフトに伝えられプロペラが回る仕組みです。

ここで、エンジンを回すと熱が発生するわけなのでエンジン本体を冷却する必要があります。船外機の場合は、一般的に海水を吸い込んでエンジンのピストン周りを循環させることで熱を逃してオーバーヒートを防ぎます。そうなると、海水を吸い込むための部品(インペラ)も船外機には備わっています。

と簡単にいうとこんな形ですが細かいことを言い出すとキリがないので、エンジンが動く仕組みを知らない船長は、これくらい覚えておいてください。

仕組みを知ることでトラブルへの対処方法やメンテナンス方法も頭に入りやすくなります。

まずは、ざっくりと仕組みを理解して細かいところに入っていければ良いかと思ってます。

船外機のメンテナンスの重要性

船外機は海水や潮風に常に晒されることに加え、平坦な道路を走れず波の衝撃にも耐えなければなりません。そして、車のようにトランスミッションを搭載していないため、巡航中は常に高回転でエンジンを回すことになり、エンジンの負荷は想像以上に大きいです。

船外機を1000h使用しただけで、車でいう走行距離10万キロに相当すると言われていますから、船外機にかかる負荷は相当なものだということがわかります。

また、海水という特殊な環境ゆえに起こる化学反応にも気を配らなくてはなりません。

海中では電食といった現象がおきます。中学校か高校の化学の授業を思い出してもらうとわかりますが、電気を流すことのできる水溶液の中に2種の金属を入れると片方の金属がイオン化して電気が流れ、その結果水溶液中に金属の成分(陽イオン)が溶け出してしまう現象が起きます。

船外機は金属でできていますから、海水の中で上記の現象が起こり、部品がボロボロに腐食してしまうことにつながります。これがプロペラなど目につきやすい場所で起こるならまだしも、エンジン内部で起こり、冷却水の通り道からエンジンの各所に穴を空けてしまうこともある恐ろしいものです。

それを防ぐために、あえてイオン化しやすい金属を犠牲につけるのですが、これをアノードと言います。

これらの知識は船を初めて所有する人が通常知っている話ではないですし、当然私も知りませんでした。これを知っているか知らないかでは船外機の寿命に雲泥の差が生まれるはずです。

終わりに

第1回ということで、この記事の目的と船外機のお勉強導入編のような形でお伝えしました。

次回以降はもっと細かい部分に触れていこうと思います。船外機のことをよりよく理解して、安全で楽しいフィッシングライフを送っていただけたら幸いです。

それではまた!

シェア丸管理人
船長

海が近い町に生まれ育ち、物心ついた時から釣り漬けの毎日。

海・川・池・湖・・・
様々なフィールドで釣りを経験。

現在は主にマイボートで近海から深海まで、旬の美味しい魚を求めて毎日を楽しんでいるサラリーマンアングラー。

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