こんにちは、シェア丸の船長です。
今回は、水温の下がる季節にやってくるトンジギについて、タックルの揃え方を解説します。
この記事はこんな方におすすめ
・これからトンジギを始める方
・間違いのないタックルを選びたい方
・とっとと必要なタックルをすぐにでも知りたい方
トンジギとは
トンジギとはトンボ・ジギングの略称であり、トンボマグロ(ビンチョウマグロ)をジギングで狙うといった近年人気沸騰中のエキサイティングな釣りです。
良い時に当たると、あの強烈な引きを味わえるマグロが数釣りできてしまうといった非常に夢のある釣りでありながら、比較的初心者でも釣果を得やすいといった特性の釣りで且つ、普段使っているジギングタックルの流用がある程度可能とあって、マグロ釣りとしての敷居は比較的低くとにかく楽しい釣りです。
筆者もその魅力に取り憑かれている一人です。
私は、マイボートオーナーとして広大な海を自由に泳ぎ回るトンボマグロの居場所を自分で突き止め、多くの釣果を叩き出してきました。そんな私しか伝えられない間違いのないタックル選び+αをみなさんに共有していきますので、是非最後まで読んでみてください。
シーズンと釣り場
トンジギのシーズンは毎年大体10月〜5月までで、メインシーズンは11月〜3月ごろが安定しているように思います。
シーズン序盤となる11〜1月は「タネトン」と呼ばれる大型の個体が狙えます。その代わり、数釣りはしにくい時期となります。当たればでかいそんな時期です。
春が近づくにつれて、「コトン」と呼ばれる比較的小型の個体が数釣りできるようになります。
小型といえど、平均10kgの個体となるため引きはやはりマグロならではです。
漁場は、三重県志摩沖が安定している印象で、その周辺地域(和歌山県串本〜静岡県南伊豆)でも黒潮の接岸と共にトンボが回遊してきます。
遊魚船予約のワンポイントアドバイス!!
釣果がよくなってくると遊魚船予約が取りづらくなります。
黒潮の長期予測をYOUTUBE等でみながら、自分の行きたい日に黒潮が近づきそうな場所で予約をとることが釣果への近道です。
トンジギタックル
ロッド
トンジギに使用するロッドは、潮の早い状況でも300g以上のジグを軽快にアクションされられる4〜5番パワーのもの中心に、5ft後半〜6ft台の長さのベイトモデルが使いやすいと思います。
勘違いを起こしやすいところですが、ロッドパワーは魚の大きさに合わせるのではなく、使うジグと水深、潮の速さ等に合わせて、適切にジグを操作できるものを選びます。長さについては、長いほどフォール幅を取れますが、その分疲れやすくなるのでバランスをみて選びます。
風が全くない場合など、あまり船が流されない状況で200g前後のジグの方が潮に馴染む場合も日によってはあるので、その時は普段の青物ジギングに使うような3〜4番ロッドの方がアクションが自然になってより釣果が上がります。
入門用ロッド
入門用のロッドとしては、「シマノ グラップラー タイプスローJ B68-5」や「テイルウォーク スローバンプ SSD 634」がコスパが良くおすすめです。
特に、トンボとのファイトを思いっきりロッドを曲げて楽しみたい方は、スローバンプのFSLバージョン(フルソリッド)を選ぶといいと思います。
こだわりたい人向け
より反発力があり、軽快にしゃくりたい方にはこちらがおすすめ。
ファイト時に豪快にロッドを曲げて楽しみたければ、フルソリッドロッドの「ひしも ソルダムゴースト SOMG604」。感度・反発力・軽さを重視するなら筆者も愛用している「エバーグリーン ポセイドン スロージャーカー603-5」等がおすすめ。
(大抵ご存じかもしれませんが)スロージャーカーを使用する時は、ファイト時等に極端にロッドを曲げすぎないように注意しましょう。普通に曲げる分には問題ありませんが、あまりにも負荷をかけすぎると簡単に折れます。基本はストレートぎみのファイトをおすすめします。
リール
トンジギリールはオシアジガーの一択です。(私が、オフショアに関してはシマノ教ということもありますが、、)
マグロがかかっても、歪まないボディー剛性、コンパクトでパーミングしやすいボディデザイン、太いラインをしっかり巻ける深溝スプール、何より人気で価値のあるリールということで私はオシアジガーシリーズを愛してやみません。
オシアジガーの場合は、2000番以上あると安心です。
4000番もかなりおすすめです。圧倒的なパワーと剛性感でしゃくりも軽快で、本当にぐいぐいマグロを寄せられます。キハダがよく混じる海域では選択肢に入れても良いと思います。
ちなみに、オシアジガーの1500番でも私の友人は何匹もトンボを釣っており、できないことはありません。しかし、やはりパワー不足でファイトに時間がかかります。遊魚船等で周りに迷惑をかけてしまう可能性がある時はなるべくパワーのある大きな番手を使うことをおすすめします。
また、トンジギをやったことある人はわかると思いますが、終日しゃくり続けるのは正直苦行です。体力に自信のない人は電動リールという選択肢もあります。
「シマノ ビーストマスター 2000EJ」は電動ジギング用に開発された、トンジギにピッタリのモデルです。電動リールとはいえ、圧倒的トルクを発生させるブラシレスモーター、強靭な強化ギアシステムで耐久性も安心できます。探検丸搭載の遊魚船の場合は、魚探を連携させて手元で高精細画面で確認できるため、群れの通過を誰よりも先に察知し、そのレンジに落とし込むことができるため、釣果UPにつながる大きな武器になります。
ライン
トンジギのラインは、3号を基本としタネトンやキハダを意識する場合は4号を巻きます。
電動リールでない限りは、単色ラインではなく長さごとにカラーの変わるラインが圧倒的におすすめです。
時には1000m近い水深のある海域で中層を釣るようなジギングであるからこそ、ボトムは絶対に取れないためボトムから◯mという指示は船長からありません。水面から数えた水深で指示がくるはずなので、ラインのカラーをみてジグのある水深を把握することが絶対にマストになります。
疲れている中でもシンプルな色分けで見やすい、「VARIVAS アバニジギング10×10」を私は愛用しています。10mごとでカラーが変化し、10色のカラーが設定されているため、カラーが1周したとことが100mのためカウントが本当に楽です。
リーダー
リーダーはフロロカーボン16〜20号あたりを使います。
長さは5m以上私はとっています。船底に走られた時に擦れによるラインブレイクのリスクを減らすためです。遊魚船の場合は船が大きいので、10m弱とったほうが良いと思います。
一度キハダがかかった時は、最後力付きて持ち上げられず、最後の回転で船底に擦れてしまいましたがこのリーダの長さで助かったことがあります。
ジグ
いろんなジグを試しましたが、トンジギに使うジグは基本的には潮抜けが良いセミロング系のセンターバランス(重心が中心付近)のジグがおすすめです。
冬の強い北風の中でドテラ流しで釣ることが多いため、しゃくりは大変で意外とロッドの入力が伝わりずらいので、潮抜けの良さ、少ないリフトで横を向いてくれるジグが適しています。
また、フォールの速さも群れの中にいかに素早く投入できるかという観点で非常に大事です。
少し高いですが、上記全てを満たしているウロコジグは絶対に持っておいて損がないジグです。個人的にはグローの入ったカラーがおすすめです。他の似たようなジグより圧倒的にアタリが多いことは今まで何度も経験してきました。
実績と入手性に関して、非の打ちどころがない素晴らしいジグだと思います。
フック
魚釣りにおいてフックは一番大事です。こだわって選択してください。
必要な要素としては、大きな口に深くかかるゲイブの深さ、強い負荷でも耐える軸太さ、刺さりの良さです。先端がピンピンの針は小さなバイトもまとわりつくように魚に刺さりフッキングに持ち込めます。
おすすめは、「がまかつ 貫(つらぬき)5/0号」です。完璧な針です。
アシストフックのついた既成品は長さの自由度が限られ、ジグとのバランスが悪くなる可能性があるので、自作できるようになると尚いいです。
自作する場合は、マグロのギザギザ歯でも切れない耐摩耗性の高いアシストリーダーがおすすめです。
入手性の観点からおすすめなのは、「カルティバ ブルーチェイサー」です。
ただし、このフックはゲイブ幅が少し狭いので、個人的な経験から言うと、浅掛かりが多い且つ、フックの叩き処理もあることで針穴が広がりやすく、水面付近でのバラシが少し多いような感覚があります。
その点に注意し、あまり小さめの番手はおすすめできません。11/0がバラシ率が低いのでおすすめですが、ジグの大きさ的に合わない場合は9/0でもいいと思います。
自作するなら以下のフックも候補。
・がまかつ バーティカルリミット 5/0
・バンフック Grippy 5/0
接続金具
小さな部品ですが、せっかくヒットさせたマグロを確実にキャッチするために接続金具もこだわりましょう。
マグロは回転して上がってくることもありラインが寄れやすいため、それを防止するための強靭なスイベルと、それと接続する強靭なスプリットリングが必要です。
トンジギやる上で必要なギア
パワープライヤー
上記で紹介したスプリットリングを開く時は、普段の青物ジギング等で使用しているプライヤーでは開ききることが非常に難しくジグやフックの交換作業ができません。ビッグゲームに適したパワープライヤーを用意しましょう。
シマノのパワープライヤーはスプリットリングをスムーズに開くことができるため、使いやすくおすすめです。
クーラー
マグロを釣るからには、大きなクーラも必要になります。
横幅のある大容量のクーラーを用意しましょう。
購入が難しい場合は、遊漁船の船長に事前に連絡することで大きな発泡スチロールを用意していただけることがあります。(5000円前後)
ギャフ
安全のため使用が制限されていることが、もしかしたらあるかもしれませんが、通常のフィッシュグリップがマグロとなると使えません。
船の上で暴れるマグロをしっかりと留めておくために、ハンドギャフがあると意外と助かります。
締め具
こちらも遊魚船によっては、中乗りさんがやってくれるところもあるかもしれませんが、釣り上げたあとに暴れて身割れすることを防ぐために、脳じめピックを使って締めてあげると楽です。
まとめ
青物ジギングの延長線上にあり、比較的気軽に始められるマグロ入門ジギングであると思いますが、周りに迷惑をかけずに、素早く確実に獲るためにはそれなりのタックルが必要になります。
上記は、私が実際に自分のボートを操船し、釣果を上げてきたことに基づいて記載していますので是非参考にしてみてください。
釣果を上げるコツは↓の記事をご覧ください。
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