【プレジャーボート保管方法】 海上係留と陸上係留の違い

マイボート

こんにちは、船長です。

今回は釣り用途で使うプレジャーボートの保管方法について説明します。

今まで海上係留と陸上係留の両方を経験した私から両者のメリデメを交えながら、どんな人がどちらの係留方法に適しているのか解説していきます。

この記事はこんな方にオススメ。
・これからプレジャーボートを購入する方
・海上係留と陸上係留の違いを理解したい方
・マリーナ変更などに伴って保管方法が変わる方

はじめに

プレジャーボートを所有するにあたり、まずはじめに悩むこととして船の保管方法がありますね。

ボートの年間の維持費の内、大部分を占めるのがこの保管料。

保管の仕方によって維持費も大きく変わりますし、自分の船の使い方によって適した保管方法もありますのでよく考えて決める必要があります。

地域によっては保管方法が選べず、成り行きとなることもあるとおもいますが、各保管方法の特徴を知っておいて損はないと思いますので是非覚えておいてください。

海上係留

メリット

・いつでも気軽に出航/帰航できる

海上係留の場合は、その名の通り船が海上に係留された状態で保管されているため、都度船体の上げ下ろしの必要がなく思い立ったらすぐ乗り込めるところが良いところです。

年間の釣行回数が多い方や早朝、夜間等マリーナの営業時間外に出航したい人は大きなメリットになります。※マリーナによっては営業時間外の出航ができない場合があります。

・比較的保管料が安価

保管料は陸上保管に比べ比較的安価となる傾向があります。

理由は、そもそもの基本料金が安い場合と、陸上保管で必要となる船台のレンタル料(または購入費用)、釣行時の陽降料(船の上げ下ろし料金)が不要だからです。

・出航判断を直前まで引っ張れる

一つ目のメリットで説明した通り、海上係留の場合はすでに係留されている状態のため、いつでも出航が可能です。そのため、天気予報が前日にころころ変わり当日判断したい時が多々ありますが、海上係留の場合はそれができることが大きなメリットです。

陸上保管している場合は、当日判断する場合マリーナの営業時間を待ってから船を下ろしてもらうことが必要となってくるため、朝一に出船できないことが多いです。

デメリット

・船底のメンテナンスが必要

保管料が安い代わりに年に1度程度のペースで、船底の再塗装が必要となります。(船底塗料を塗っていない船は初回に塗装してから保管となります。)

海上係留の場合は停泊している間にどうしてもフジツボや海藻などが船底に付着して、船の燃費を下げることにつながってしまいますのでそれを落とす作業が必要になるわけです。

程度にもよりますが、貝がたくさんついた船底を掃除するのは骨の折れる作業です。マリーナに依頼しても数万円はかかる作業になります。

・船外機等のメンテナンス性が悪い

2つ目のデメリットは、船外機等のメンテナンス性の悪さです。

船が常に水に浮いている状態のため、船外機のオイル交換はなんとかやれても、エレメント交換やギアオイル交換等は海上では難しいです。

陸上保管

メリット

・船底をきれいに保つことができる

陸上保管の場合、船底が海水に浸かっていない状態になるため、貝殻や苔がつかず船をきれいな状態で保管することが可能です。

そのため、海上係留では必要となる船底塗装が必要なくなります。

・船外機等のメンテナンス性が高い

マイボートはとにかくメンテナンスが頻繁に必要になります。

特に船外機のメンテナンスは海上ではできない作業が多く、オイル交換やギアオイルの交換(100時間稼働毎)は、基本的には陸揚げして行うことを想定してエンジンが設計されているため陸上係留であればすぐに作業が可能です。

海上係留の場合、船外機のメンテナンスがどうしても億劫になり、気づいた頃にはかなり部品が劣化していたなんてことによくなります。

マイボートというと遊びのことに目線が行きがちですが、安全に海の遊びをするためにメンテナンスが容易なのは重要視するポイントです。

デメリット

・維持費が高い

陸上保管は海上係留に比べて料金が高く設定されています。

また、船を陸揚げしておくための船台についても費用がかかるのと、毎回の船の上げ下ろし料金が発生するところがほとんどです。

船台はレンタルの場合や購入する場合もあります。レンタルの場合、年間数万円が別途料金で発生します。一方で購入する場合は数十万の初期費用がかかります。

次に、船の上げ下ろしについては、基本料金の中で年間○回まで無料と設定されていたり、完全に別料金、または○円で上げ下ろしし放題などのプランもあったります。

年間の出船回数をざっと見積もった上で年間の支出を見積もることが肝要となります。

・出航に制約があ

デメリットの2つ目は個人的には重要視しているポイントとなりますが、出航判断の自由度が低いことです。

陸上保管で必ず必要になる上げ下ろしがマリーナの営業時間内にしか行えないため、いざ出航しようとしても船が降ろせないという問題が発生します。

基本的によく問題となるのは、早朝やマリーナの定休日です。

定休日はもちろん上げ下ろしは行えませんし、早朝に出航する場合、基本的には前日に船を下ろしてもらう必要があり、さらに定休日の翌朝に早朝出航する場合は2日前に出航を決めて下ろしてもらう必要があります。

悩ましいのは海況が前日まで読めないことが多いため、前日の夜に本来では最終の出航判断をしたいのにそれができない等の問題が出てくるところです。このポイントは是非頭の中に入れておいてください。

・毎回揚降しに時間がかかる

これもまた、船の揚げ下ろしに関わるところですが、揚げ下ろしの時間ももどかしいところです。

特にハイシーズンとなると順番待ちの状態になりかねず、時合いを逃したり、帰りたくても船を揚げてもらえず洗浄できないため帰りが遅くなる等の問題があります。

帰りに関しては、家から距離がある方で早く片付けて帰りたい方やせっかちな方は考慮すべきポイントになるかもしれません。

参考:自宅保管(陸上保管)

ここでは参考に自宅保管について参考で紹介します。

この選択肢をとれる方は、家の敷地に余裕のある方とボートが牽引できるサイズ(最大でも20フィートくらい)、牽引のできる車のある方に限られますが、これが整っている方は船の保管料金を大幅に抑えることができます。

メリット

・圧倒的に維持費が安い

当たり前ですが、自宅で保管するため保管料が無料です。唯一にして最大のメリットになります。

デメリット

・船台/キャリアを購入する必要がある

保管料金はかかりませんがそれなりの初期投資が必要で、船を牽引、保管するためのキャリアが必要になります。船の大きさによってはキャリアだけで100万円を超えてくるので初期費用はデメリットです。

ただ、何年もマリーナ保管することを考えると、この初期費用は数年でペイできているような形になります。

・プロのメカニックに常にみてもらえる環境にない

通常マリーナであれば、船の調子が悪い時はすぐに常駐しているスタッフ、メカニックにみてもらえる環境にありますが、自宅保管の場合はそれができません。

船の整備がある程度自分でできる方には向いていると思いますが、そうでない方にはオススメできない選択肢になります。

・海までは自分で牽引していく必要がある

自宅保管のため、船の牽引、陽降は自分で行う必要があります。船のサイズによっては牽引免許が必要になることを忘れずに。

・スロープがないと海に降ろせない

盲点なのがどこから船を下ろすかになります。

港にあるスロープを勝手に使うことはできないので、釣り場の近くに使用可能なスロープがあるか確認が必要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

地域性や置かれた環境によって、選択肢が最初から一つしかない方もおられるかもしれませんが、選択肢がある方は是非自分のスタイルを鑑みて、最適な保管方法で思いっきり釣りを楽しんでください。

シェア丸管理人
船長

海が近い町に生まれ育ち、物心ついた時から釣り漬けの毎日。

海・川・池・湖・・・
様々なフィールドで釣りを経験。

現在は主にマイボートで近海から深海まで、旬の美味しい魚を求めて毎日を楽しんでいるサラリーマンアングラー。

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