こんにちは、船長です。
プレジャーボートのメンテナンスについて今回も書きます。
先日、船外機のエンジンオイルの交換を行いましたが、一緒に耐水グリスの補充もしました。
地味なメンテナンスですが、耐水グリスもオイル交換と同じで100時間に1回の頻度で変える必要があり、蔑ろにはできないものです。
オイル交換と同時に実施するものと覚えておくと、うっかり忘れてしまうことを防げますよ。
それでは、耐水グリスに関するメンテナンス方法を解説していきます。
この記事はこんな人におすすめ!
・プレジャーボートのメンテナンス方法を知りたい人
・耐水グリスの役割について知りたい人
・耐水グリス補充にかかる費用について知りたい人
耐水グリスを補充する目的
グリスアップを行う目的は船外機の稼働部の摩擦を少なくし摺動性向上及び、摩耗を防止することに加え、腐食やそれに伴う固着を防ぐことです。
グリアスアップする摺動部には船外機として重要な役割を果たす舵部分も含まれており、摺動部の寿命が直接船外機の寿命に寄与していることになります。
耐水グリスを補充するために必要なものと費用
船外機のグリスアップに必要な機材等は以下の通りです。
- 船外機の取り扱い説明書
- メーカ指定の耐水グリス
- グリスガン
- ウエス
ひとつひとつ説明していきます。
船外機の取り扱い説明書
適合する耐水グリスやグリスアップ箇所を調べるために取り扱い説明書が必要です。
ネットで事前に確認しておきましょう。
その際は、船舶検査証などから船外機の馬力・方式をメモしておくとスムーズです。
■スズキ船外機の取り扱い説明書はこちら
https://suzukimarine.co.jp/boat/download/manual/
■ヤマハ船外機の取り扱い説明書はこちら
https://www2.yamaha-motor.co.jp/jp/manual/me/index
■ホンダ船外機の取り扱い説明書はこちら
https://www.honda.co.jp/ownersmanual/HondaMotor/power/
耐水グリス
取り扱い説明書を入手したら、メーカ推奨の耐水グリスを確認しましょう。
取説の中で検索をかけるときは『グリス』や『給脂』というワードで探すといいです。
目次から探す場合は、普段使い慣れない『給脂』というワードでないと見つからなかったりします。汗
グリスガン
船外機にグリスを指す場合はグリスガンと呼ばれる専用の道具が必要です。
いくつか選択肢はありますが、グリスチューブをそのままはめこんで使えるマーキュリーのグリスガンがおすすめです。
ヤマハやスズキのグリスもしっかりははめ込めますし、グリスを入れ替える必要がないタイプのものなので汚れにくいというところもメリットです。
ウエス
グリスを指すだけですが、グリスニップルと呼ばれる注入口を掃除したり、余分なグリスを拭き取る際に何かと使うので用意しておいた方がよいです。
耐水グリスの補充箇所と効果
グリスの補充箇所は、以下が代表的だと思っていますが、、船外機ごとに異なる場合があるので取り扱い説明書を必ず参照してください。
■スロットルリンク、シフトリンク
船外機のカバーを外さないと見えない箇所ですが、シフトレバーとワイヤーで繋がっているリンク部分です。シフトレバーの動きをスムーズに保つための役割を果たします。この箇所がカラカラになってしまうと塩害により腐食しシフトレバーの固着につながります。
■スイベルブラケット
船外機のチルト時の回転軸となる箇所で、潮を直接かぶる場所になるのでグリスがないと内部に潮が入り込み摺動部分の動きが悪くなったり、固着してしまったりというトラブルが考えられます。
■ステアリングブラケット
舵利きに直結する重要な箇所です。海水がバシャバシャかかったり浸かったりする箇所のため、しっかりとグリスでステアリング軸を満たしてあげる必要があります。こうすることでスムーズで確実な動作を確保できます。
補充方法
グリスガンとグリスチューブのセット
下準備としてグリスガンとグリスチューブを以下のように接続します。
金属と柔らかい樹脂のネジ締めになるので、締めすぎには注意です。
エア抜き
新品のグリスガンを使用した場合はグリスガンのオース部分にグリスが充填されていない状態です。
その状態でグリスを補充しようとすると空気が入ってしまう可能性があるので、事前にエア抜きをしておきます。
グリスチューブを手で握って圧をかけながら何回かグリスガンのトリガを引いて、ホースの先からグリスが出てくればOKです。
グリスニップル探し
ここまででやれば事前準備は完了であとはグリスを刺していくだけです。
グリスを刺すために、船外機にはグリスニップルというものがついていて、それがグリスガンの先端と嵌合するようになっています。
このグリスニップルを探すことができれば、もうできたも同然です。
メーカの取説から大体の位置を把握しておき、その周辺を探します。
例えばスイベルブラケットの場合、このようなものが周辺についているはずです。
(過去のグリスで埋もれている場合もあるので、グリスがついているところもヒントになります)
POINT:
グリスニップルはアクセスしづらい場所にあるものがあるため、舵を左右に切ったり、チルト角度を調節したりしてアクセスしやすい状態を作ってあげる必要があります。
グリスの補充
グリスニップルを見つけたら、グリスガンの先端をグリスニップルに嵌合させます。カチッと音が鳴るようにしっかりと接続します。
次に、グリスチューブを片方の手で握り圧をかけながらグリスガンのトリガを引くと感覚でグリスが入っていくのがわかります。
グリスは必要な部分に充填されるとどこかからはみ出してくるようになっていますので、はみ出してきたグリスの色を確認します。
はみ出すグリスは色が汚れで黒っぽくなってたり、水分と混じり濁っていたりするので、新品と同じ色のグリスが出てくるまでグリスを押し込んであげます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
必要なものも少なく、手順も簡単なのでDIYでできちゃいます。
一度覚えてしまえば、次回から短時間で作業が完了するのでしっかりとメンテナンスをしてマイボートライフを楽しんでいきましょう。
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